貝紫染めのテディベアが誕生
2009年09月19日
日展作家・染色工芸家でもある齋藤光彌さんが貝紫染めを施したシルク糸を使い
香川県高松市三谷町の知的障害者施設「ミルキーウエイ」さんで、
さをり織りとして反物を製作、その後香川県三木町の中野登志絵デザイナーの
手により見事なテディベア(2体)が完成しました。
アレキサンダー大王は貝紫の色を自分だけの色として決めたと言うほど
非常に貴重で高価な貝紫は、貝から紫色を取るため現在では採取は
不可能ですが、齋藤光彌氏のチーム(明星大学)で合成貝紫の開発に成功し
これを齋藤光彌さんが自らシルク糸に染色、そしてミルキーウエイの
知的障害者さんの、さをり織りの技術と織りのセンス、
中野登志絵デザイナーと一流の縫子さんの手により
貝紫の、さをり織りテディベアが完成いたしました。
この子は、
貝紫染めのシルク糸のみで製作。
紫色に見えてる部分が貝紫染めの糸が
使われています。
この子は、
通常のさをり織り糸に
貝紫染め糸を織り交ぜたテディベア
紫色の部分が貝紫糸です。
足の裏も、貝紫で染められた
皮を使っています。
隣りのチビちゃんは、
さをり織りのみで作られた、
高さ約20cm(身長約26cm)の
通常販売の標準サイズのテディ。
仲良くお座りしたこの貝紫テディベアのサイズは、
高さ45㎝・幅40㎝・奥行30㎝(座った状態)です。
非常に上品で芸術性の高い作品に仕上がっています。
このテディベア2体は、齋藤光彌さんら染色作家の貝紫作品とともに
東京伊勢丹に展示される予定です。
現物はミルキーウエイさんに展示しておりますので
機会あればどうぞお立ち寄りください。
障害者更生施設ミルキーウェイ
香川県高松市三谷町3518-16
℡:087-840-1600
=貝紫さをり織りテディベア作品関係者=
★貝紫の染色 齋藤光彌
★さをり織り ミルキーウエイ 坂口由香ほか職員スタッフ一同
★デザイン及び縫製 中野登志絵ほかスタッフ
★企画コーディネート 緑のそよ風プロジェクト・スタッフ
貝紫さをり織りテディベアの詳細あるいは
このプロジェクトについて詳しくお知りになりたい方はこちらからお問合せ下さい。
ud-tom@mocha.ocn.ne.jpまたは087-862-3037(UD工房)まで。
貝紫染めのさをり織り
2009年07月01日
貝紫染めの糸が入った、さをり織りが完成しました。
とても素敵に織られています。
紫色の部分が貝紫染めの糸です。
坂口由香ちゃんが織ってくれました。
実は由香ちゃん、貝紫染めの糸を見て、「これスカン」って言って最初織ってはくれませんでした。
でも坂口施設長と施設職員の方、由香ちゃんでプロジェクトチームを作ったそうです。
そしたら俄然馬力が入った由香ちゃん・・(^^)/~~~
この織物には由香ちゃんが付けたタイトルがあるんです・・
朝日放送・・だそうです(^_^;)
由香ちゃん、施設の皆さん、ありがとうございました。
そしてこれが貝紫染めのテディベアに大変身しました!
貝紫染めの織り物
2009年06月19日
貝紫(かいむらさき)染めってご存知ですか?
貝紫は本来、アッキガイ科の貝から取れる希少染料で、
古代ギリシャのアレキサンダー大王は貝紫の色を自分だけの色と決め、
またクレオパトラの旗艦の帆がこの貝紫に染められていました。
この希少価値の高い貝紫の染料を使って
シルクと綿糸を貝紫染めにしたものがこれです。
そして、ミルキーウエイさんの坂口由香ちゃんが、
さをり織りの要領でこの貝紫に染まった糸を織ってくれました。
由香ちゃん、最初はこの色が気に入らず長い間織ってはくれませんでした。
でも、ミルキーウエイの施設長さんや職員の方が粘り強く話しかけていってプロジェクトチームが発足!
そして由香ちゃん職員さん奮闘の末、1週間かけて出来上がったのです。
淡くて美しい色合いですね。
そして由香ちゃんの次なる挑戦は、この貝紫染め糸を使った
さをり織りとのコラボレーションでした・・・ つづく
Prime Bear 明日、テレビにでます。
2009年04月14日
「Prime Bear」は今、
いろんな場所へお嫁に行き・・・・
その場所場所で、ちっちゃな幸せってどんなこと?
て教えてくれているような気がします。


そんなPrime Bearが生まれるまで・・・・の物語を読んでいただいて、
KSBから取材申し込みがありました。
ミルキーウェイでのさをり織りが織られている様子や、その想い・・・
そして、中野登志絵デザイナーが製作している風景や、
中野登志絵デザイナーの想い・・・
お嫁にいった先でのPrime Bearを
そんなことを昨日KSBの方が取材してくれました。

そして、その取材していただいたものが、明日、放送されます。
KSB スーパーJチャンネルで
18時18分から19時までの間で7分程度。
ぜひ!興味のある方はそんなさをり織りから生まれたテディベア
「Prime Bear 誕生物語」をもう一度見てください。
一人一人の思いが織り込まれたさをり織り、
そして、一針一針職人さんが仕上げていったPrime Bearは、
何か大切なものを私たちに気づかせてくれているような気がします。
緑のそよ風発表会の日のPrime Bear
2009年02月18日
11月30日にサンポートで行われ、そこでさをり織りのテディベア=Prime Bearの発表もありました。
たくさんの人に集まっていただき、
さをり織りを知っていただきたいと、
実際のさをり織り体験コーナーがあったり、
本当に数多くの協力者のおかげで、
発表会場の展示も素敵にできました。
発表会では、緑のそよ風プロジェクト提唱者である
染色工芸作家・日展会友・日本新工芸展審査員で
緑のそよ風プロジェクト提唱者でもある齋藤光彌氏 にも来ていただきました。
会場にもたくさんの人に集まっていただき、
Prime Bear のあるところに、
いつも笑顔が生まれていってるような気がします。
そして、緑のそよ風プロジェクト発表会が終わったら、
早速、プティックデュエットでさをり織り展が始まり、
またそこでも新しい笑顔のストーリーが生まれていったのです。
Prime Bear(プライムベア)
2009年02月12日
幅広い年齢層の女性が集まる素敵なお店。
母娘で一緒に服を選ぶことができるこだわりのあるお店。
そんなデュエットのオーナーは、数年前にさをり織りを見てから
ずっと心の中にさをり織りが残っていて、
私たちが連れていったテディベアも、早速お店においてみんなに紹介してあげる
て、言ってくださいました。
テディベアをお披露目できる場所がこんなに早く見つかってびっくりするやら、
うれしいやら・・・と思ってたら、
そのテディベアの1体を欲しいと言ってくださり、
早速その場でテディはデュエットへお嫁に行くことになりました。
なんだかびっくりすることばかり。
どうやったら、売れるのか・・・
どうやったら、みんなに知ってもらえのか・・
などなど悩んでいたこと
これ、すべてこのさをり織りのテディベアを持って動くことで
自然に教えてくれているように思います。
さをり織りのテディベアを囲んで
笑顔になれる場所・・・
もしかしたら、このテディはそんな場所を私たちに運んでくれるのかもしれない
て思いました。
私たちにとって、このテディは私たちに幸せを運んでくれる最高のくま
そう・・・・
「Prime Bear」(プライムベア)という名前で本当に誕生したのです。
てらきちさんinミルキーウェイ
2009年02月10日
Prime Bearは、人との縁をいっぱいつないでくれてます。
これまでのご縁は改めてまたご紹介させていただきますが、
今日は・・・そんな素敵なご縁がまたつながりました!
今日ミルキーウェイに書道詩人のてらきちさんに来ていただきました。
利用者の方、そして、職員の方々の書き下ろしをしていだたけるということで・・・
約束の時間に行くと、もう、皆さんスタンバイして待っていてくれてました。
てらきちさんが部屋に入っていくと、もうみんなで注目!
興味深々だし、楽しそうだし・・・もう、てらきちさんにくぎづけ~て感じでした。
純粋に四国を一つにつなげていこうと元気に動いているてらきちさんのパワーは
みんなに伝わるんだなあ~て思いました。
今日は利用者さんも一人一人が書き下ろししてもらっている間、
ずっと座っててらきちさんの書き下ろしを見ていました。
書き下ろしが終わったあとも、利用者さんに囲まれているてらきちさん。
てらきちさんのパワーは本当に人に笑顔と元気を与えますね。
Prime Bearにも元気の笑顔をいただきましたあ~。
てらきちさん、ありがとうございました。
ブティックデュエットとの出会い
2009年02月04日
それをみんなに知ってもらうために商品化して行こうと試行錯誤していると、
今度は、中野登志絵デザイナーと出会い、
そして何度も打ち合わせを重ねながら、テディベアは出来上がったのですが、
では・・・
そのテディベアをどのようにして売っていけばいいのか。
どんなところにおけばいいのか・・・
みんなに知ってもらうには?など
今度は、そんな話し合いが始まりました。





一体一体手作りのテディベア、その上、さをり織りは同じものを二度と織ることができない。
本当にこのテディベアは世界にひとつずつしかないのです。。
同じものが欲しいと言われても、それは作れない。
いろんな問題がまた持ち上がってきたのです。
そんなとき、私の知り合いの牟礼町にあるブティックデュエットの橋本さんが
何年か前に美術館で開催されていたさをり織り展を見て
その時の作品に感動し、今でも心にすごく残っているという話を聞いたのです。
もしかしたら、橋本さんにさをり織りのテディベアを見せたら
いいアイディアをいただけるのではないかと思い、
私は、橋本さんに連絡をとり、
一度テディベアを見てもらえないかと話をしてみました。
すると、橋本さんは、「私でお役に立てることならいつでも相談にのりますよ」
と心よくいってくれたのです。
早速、私たちは、
ブティックデュエットにテディベアを持って行くことにしました。
幸せを運ぶプライムベア
緑のそよ風プロジェクト
幸せを運んでくれる
2009年02月02日
ミルキーウェイの坂口施設長からミルキーウェイ主催の運動会へ
お招きがありました。
私たちは、運動会に参加し、
おうどんをごちそうになったり、踊りなど見せていただいたり、
一緒に玉入れに参加させてもらったり、ほんとみんな笑顔で楽しくすごしました。
その時、ロハスネットの鵜川社長があの出来上がったテディペアを
ミルキーウェイのみなさんにお見せしようと、1体連れて来ていたのです。

そして・・・
それを坂口施設長にお見せすると、すぐに・・・・
「これはあの子が織ったものだ」といって、
すぐにそのペアのさをり織りを織った子のところに見せに行ったのです。
鵜川社長も私たちもびっくり。
一体一体織り模様も、すべて違う。
2度と同じものなど織れないのがこのさをり織り。
それなのに、どのペアを見ても、
そのさをり織りを誰が織ったものなのかがすべてわかるのです。
それを見た私たちは
さをり織りを通して
一人一人の個性と感性をどんなに大切にしているのかをまたまた強く感じ取ったのです。
このさをり織りのテディベアは、
どれだけの人の愛が織り込まれているのだろうか・・・
そう・・・
織った人、そして、それを見守ってきた施設の職員の方々、保護者の方々・・・
そして、そのさをり織りを素敵な作品にしようと考え動いてきた中野デザイナー
そんな人たちと一緒に緑のそよ風プロジェクトは
このテディベアが何かしら私たちに幸せを運んでくれてるような
いや・・・
さをり織りとかかわったことで
私たち自身がそこに幸せを見つけることができたような
そんなあったかい気持ちになったのです。
幸せを運ぶPrime Bear
テディ誕生の時・・・
2009年01月29日
中野さんから「テディベアできたよ!」ていう連絡が・・・・
そう・・・5体のテディベアが誕生したのです。

でも、
そんなに時間がかかったのは、思った以上に
テディベアづくりは大変だったということ。
まず・・・ペアをつくるためには耳や手や足、そして顔の部分や胴体
それが細かいパーツに分けられるらしい。


あまりにも小さい部分になると、糸がほつれてきたり、
小さな縫製部分もたくさんあって、職人さんはほんと大変だったようです。
ベアを1個仕上げるために腱鞘炎になる人もいるそうです。
そんな苦労をしながら、
でも一針一針縫われたベアが5体誕生した!
どのベアもほんと、愛嬌があったり、
やんちゃさんだったり、ちょっと寂しそうだったり、楽しそうだったり・・・
そんなペアを見た瞬間、
私はそのペアたちに対してなんともいえない愛おしさを感じ、
見れば見るほど、ずっと見続けていたいようなそんな気持ちになりました。
苦しみも痛みも忘れ
私の元へ生まれてきてくれたことだけを感謝する
あの分娩台でわが子を抱きしめた時の優しい空気に包まれたあの感覚。
そう・・・ベアから忘れかけていた癒しをもらった気がしたのです。
幸せを運ぶPrime Bear
幸せを感じることのできる商品づくり
2009年01月28日
とっても素敵なものでしたが、
オーストリッチにミンクという素材を使うと・・・かなり高級。




そこで、市場調査をしてみると、
あまりにも高級すぎて、一般には持ちにくい・・・
などの意見も出てきました。
そして、また幾度となく、緑のそよ風の商品としてどうするか話し合いました。
さをり織りを使って、誰もが喜んでくれる素敵な商品を作らなければいけない。
そう、今やめるわけにも妥協するわけにもいかない。
想いの詰まったさをり織りをどうにかしてみなさんに知ってもらうまでは
いいものを考え、作りだしていかなければいけない。
先が見えているようで見えてない状態の中
何度も何度もみんなで打ち合わせをしていくうちに、
さをり織りを広くみなさんに知っていただきたい
みなさんに温かさを感じていただきたい
その思いは、中野デザイナーも鵜川社長も、
古市さんもみんな同じだと改めてわかったのです。
ただ・・・一人一人が自信をもってさをり織りを紹介できなければいけない
さをり織りから出てくるパワーや、
幸せ感をより感じさせれるものでなければいけない。
などなど・・・そんなふうな話し合いが何度もされました。
そして、最終的には
子どもから、大人まで幅広くさをり織りを感じていただけるものがいいのではないか・・・
そんな風に考えが絞り込まれていったのです。
そうやって、クマのぬいぐるみがいいのではないか・・・
という意見が誰からともなくでてきたのです。
さをり織りでクマを作ってみたらどんなふうになるのか・・・
大きなクマや小さなクマ
持っているだけであったかい気持ちになれそうなテディベアを・・・
そこからまた中野デザイナーのテディベア作りがはじまったのです。
でも・・・・
中野デザイナーからの「できたよ!」ていう連絡がなかなか来なかったのです。
幸せを運ぶPrime Bear
坂口施設長の涙に感動
2009年01月27日
中野さんから試作品が出来上がったという連絡をいただきました。
私は、古市さんと、鵜川さんとドキドキしながら、アトリエへ行きました。
そこには、
バック・マフラー・帽子
今までにないさをり織りと革の作品が誕生していました。



今までに簡単なポーチとか、バックなどは見ていましたが、
デザイナーがデザインし、
職人さんが縫ったものというのはまた何か洗練されたものがありました。
みんな思い思いにバックを持ってみたり、
帽子をかぶってみたり、マフラーを首にまいてみたり・・・・
なんだかとっても新鮮に感じられました。
後日、私たちはその作品をミルキーウェイの施設長の坂口さんに見せに伺いました。
すると・・・
20年近く、本物の糸にこだわり、
感性を大切にし続けてきたさをり織りが
中野デザイナーによって一つの作品になったことに感動された坂口さんは、
自分自身が、バックもマフラーも帽子も、すべてを身につけ、
そして、鏡をじっと見つめながら、涙を流されていました。
そんな坂口さんを見ていた私たちも・・・・
胸に熱くこみあげてくるものを感じたのです。
今までもわかっているつもりでしたが、
ますます、さをり織りに対する坂口さんの強い思いを知り、
そして、
私たちがするべきこと・・・ていうのが見えてきたような気がしたのです。
幸せを運ぶPrime Bear
中野登志絵デザイナーとの出会い
2009年01月26日
そのよさが伝わるんだろう。
バック、ポーチ、コースターなど、今までにいろんなものを作ってきている。
タペストリーや、テーブルマット?
そんな意見もいろいろ出ました。
もちろん、どれも素敵なのかもしれないが、何かが足りない。
いろんな人に聞いてみたり、お店を回ってみたり、雑誌で調べてみたり・・・
そんな打ち合わせを何度も繰り返したのです。
でも・・・何度打ち合わせをしても、いいアイデアが出てこない状態で、
どうすればいいのか・・・て思っているちょうどその時に
古市さんにUD工房の安藝さんから
中野登志絵さんという、コシノヒロコデザイナーのお弟子さんで、
今三木町で皮革デザイナーをされている方がいらっしゃる
という電話が入ったのです。
早速、中野さんとお会いしてお話を聞くと、
中野さんの夢は
「障がいをもつ人たちの自立にむけてお役に立ちたい。」ということで
ほんと不思議なくらい私たちがその時必要と思っている人が現われ、出会えたって感じでした。
中野さんと、始めてミルキーウェイに出向いたとき
一本一本利用者さんが織りあげていったさをり織りを手にとり
感動されてました。
何かを作るためには、生地を裁断しなきゃいけないんだけど、
糸一本まで無駄にしたくない!ておっしゃりながら
反物を丁寧に選んでいらっしゃいました。
今まで、さをり織りのみで何かを作ろうとしていたけど、別のものと組み合わせることで、
もしかしたら、さをり織りのよさがもっと出せるのではないか・・・
そう、そして、
まずはさをり織りと革を組み合わてデザインしていただくことになったのです。
幸せを運ぶPrime Bear
ノーマライゼーションて?
2009年01月24日
ミルキーウェイ施設長の坂口さんからこんな話を聞きました。
「知的障がい者は、こつこつと同じ仕事をしていくことが得意。
でも、生まれながらにして与えてもらった能力が発揮できてない。
だから、そんなふうに個性を活かし、普通に生きていける場所・・・
発揮できる場所、それを作りたかった。
そのためにミルキーウェイを作ったんだ」と。
そう・・
障がい者だからといって、特別なのではなく、
その人にとって自分らしく楽しくできる場所
普通にできることが当たり前の場所
ノーマライゼーションの考え方を私は始めて知りました。
それまでノーマライゼーションという言葉すら知りませんでした。
知ってたとしても、その意味・・・・
これを言葉だけで言われてもたぶんすぐに理解できてなかっただろうな~て思います。
緑のそよ風とかかわって、さをり織りとかかわって行く中で、
感じ、気づいていったのです。
そしてさをり織りについてもこんな話を聞きました。
さをり織りは
織りむら・・・織ったときにできる傷がヒントになって生まれた織り物だそうです。
さをり織りの創始者城みさをさんは上手に織ることではなく、
自分らしく織ること・・・
捉われから抜け出して自由に自己を生きようとするこころ。
これこそが”織りのこころ”とおっしゃています。
そんなさをり織りは、
絵を描くこと、詩を書くことと同じように
既成概念にとらわれず自由に自分を表現することができる。
だから、織っているそばで、見ている人が
「もっとこんなふうに織ったらいいのに・・・」て、言うことはもちろん、思うこともいけない。
思いはそういった意味でも織り手に伝わっていくそうです。
まさに、一人一人の個を殺すことなく、それを尊重し、
一人一人の思いを大切にすることのできる織物だとはじめて気がつきました。
ミルキーウェイでは、ただ織り物を織っていってるのではなく、
一人一人の心を織っていってたのです。
坂口施設長はそんなさをり織りのこころを20年間守り育ててきていたのです。
幸せを運ぶPrime Bear
心のあるところに宝がある☆さをり織り
2009年01月23日
坂口由香さんという女性が織ったさをり織りを見せていただきました。
見てびっくり!
ダイナミックなタペストリーがあったり、
繊細なマフラーみたいなものもあったり、
もうどれも自由に織られ
どれにもストーリーのあるさをり織り。
由香さんの中で必ず何かストーリーが出来上がるそうです。
そして、その心の中のストーリーに基づいて、
織られていくそうです。
それには、既成概念などなく、自由に、感性のまま織られている。
そしてそのさをり織りからそのストーリーが私たちに伝えられているのです。
そんな由香さんの作品を集めた本も出版されていました。

その本の中にこんな言葉がありました。
「心のあるところに宝がある」
まさに・・・
由香さんの思いがさをり織りによって宝石となって輝いているのではないか・・・
と思えます。
幸せを運ぶPrime Bear
ナチュラルで元気色!さをり織りとの出会い
2009年01月22日
はじめは考えもしませんでした。

そう・・・
最初からテディベアを作ろうなんて私たちの頭の中にあったわけではないのです。
私自身、緑のそよ風がまずなにをしなければいけないか
そんなこともあまりわかってなかったあの頃、
私は三谷町にある通所更生施設ミルキーウェイを訪ねていきました。
そこで初めて施設長の坂口さんとお会いしました。
坂口施設長は、強く優しく利用者さんたちを何からも守り育てるお母さんという印象でした。
そして、その時初めて
利用者さんたちが織ったという反物やタペストリーなどを見せてもらいました。
びっくり!
「色とりどりでとっても鮮やか。でも、ナチュラルな元気色」
何かわからないけど、
その反物たちから出てくる強いパワーを感じました。
そして、たくさんある反物どれを見ても同じものは一つもなかったのです。
でも・・・その時は
すごい色鮮やかなこんな反物が織れるんだあ~て思っただけだったのです。
ただ・・・
帰ってからもあの色とりどりの反物がずっと頭に残っており、
今考えると、あの時が。さをり織りのテディベアが
私たちにたくさんの人との出会いを与えてくれたことへの始まりだったように思います。
さをり織りには、織りに込められたそれだけの意味があったのです。
幸せを運ぶPrime Bear
何も意識してなかったことからのはじまり・・・
2009年01月20日
このお話をしていく私が、なぜPrime Bearとかかわっていくことになったのか・・・
私は緑のそよ風にかかわるまで
障がい者の方とお話しすることも交わることもありませんでした。
今思うと、障がい者の方に対して身体に障害のある人という認識しかなく、
もしかしたら、意識もしてなかったかもしれない・・・なんて思います。
そんな私が、さぬきビジネスファーム代表の古市さんから
緑のそよ風プロジェクト立ち上げの話を聞いているうちに、
私にも何かできることがあるかもしれない・・・そんなふうに考えるようになりました。
ただ、何をしたらいいのか、どんなことをするのか
まったくわかってなかったのです。
そして、最初、知的障害者通所更生施設ミルキーウェイに伺ったときも、
ミルキーウェイにどんな方がいて、
どんな活動をされているかまったく知りませんでした。
そう、今考えると
まったくなんの知識もない私を、ミルキーウェイの方々がよく受け入れてくれたなあて思います。
そんな私がこのさをり織りのテディベア誕生までを見てきて、
私たちも、障がいのある人も何の変わりなく、みんな一生懸命生きている!
てことに気づきました。
そんな当たり前のことに気づけたとき、とてもうれしかったです。
Prime Bearが誕生するまでにはほんといろんなことがありました。
感動や、気づきもたくさんありましたが、その中で戸惑いや失敗もいっぱいありました。
そのいろんなことを私の感じたままにお話していきたいと思います。
幸せを運ぶPrime Bear